スーツケースとリュック両方の機内持ち込み完全ガイド

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スーツケース リュック 両方

旅行の準備中、「スーツケースとリュックを両方持っていきたいけれど、機内持ち込みのルールが複雑でわからない…」と悩んでいませんか。

特に海外旅行となると、国内線と国際線で規定が違うのか、JALやANAではどうなのか、疑問は尽きません。

そもそも飛行機にリュックサックは何個まで持って行けるのか、預け荷物はリュックでもいいのか、といった基本的なルールから、ビジネスシーンでスーツにリュックはだめなのかというTPOに関する悩みまで、気になる点は多いでしょう。

また、機内持ち込みはリュックとスーツケースどっちが良いのか、あるいは便利なリュックにもなる2wayキャリーバッグという選択肢はどうか、最適な組み合わせを見つけたいものです。

この記事では、スーツケースとリュック両方の持ち込みに関するあらゆる疑問を解消し、あなたの旅をより快適にするための情報を網羅的に解説します。

この記事でわかること
  • 機内持ち込みの基本ルールと注意点
  • 主要航空会社ごとの具体的な規定の違い
  • スーツケースとリュックの賢い使い分け方
  • 旅行スタイルに合わせた最適なバッグの選び方
目次

スーツケースとリュック両方の機内持ち込み術

  • 機内持ち込みでリュックとスーツケースはどっち?
  • 機内持ち込みで両方持ち込む国内線のルール
  • 機内持ち込みで両方持ち込む国際線のルール
  • JALの機内持ち込みルール
  • ANAの機内持ち込みルール
  • 飛行機にリュックサックは何個まで持って行ける?

機内持ち込みでリュックとスーツケースはどっち?

旅行計画の初期段階で多くの人が直面する「機内持ち込みバッグを、リュックとスーツケースのどちらにするか」という問題。この選択は、旅の快適性を大きく左右します。

結論として、どちらか一方が絶対的に優れているわけではなく、旅行の目的、期間、そして個人の移動スタイルによって最適な選択は変わります。それぞれの特性を深く理解し、ご自身の旅行計画に最も合ったバッグを選ぶことが何よりも大切です。

まず、リュックの最大の利点は、その圧倒的な機動力にあります。両手が完全に自由になるため、スマートフォンで地図を確認しながらの移動や、急な乗り換えもスムーズです。

特に、ヨーロッパの石畳の街並みや、アジアの活気ある市場、そして駅や空港の階段など、スーツケースでは移動が困難な場面でその真価を発揮します。

しかし、全ての荷物の重量が肩や腰にかかるため、長時間の移動では身体的な負担が大きくなる点がデメリットです。また、パッキングを工夫しないと荷物が内部で偏り、バランスを崩しやすくなることもあります。

対照的に、スーツケースは優れた収納力と荷物の保護性能が魅力です。特にハードタイプのスーツケースは、外部からの衝撃に強く、瓶類など壊れやすいお土産も安心して運べます。

また、衣類を畳んだ状態で収納できるため、シワになりにくいのもビジネス利用などでは大きなメリットです。キャスターを使えば重い荷物も楽に移動できますが、その利便性は舗装された平坦な道でしか享受できません。

前述のような悪路では、重いスーツケースを持ち上げて運ぶという大きな負担が発生します。

バッグ選びの比較ポイント(詳細版)

項目リュックスーツケース
機動力◎ 高い(両手が空き、悪路や階段も問題なし)△ 低い(舗装路以外では著しく機動性が落ちる)
身体への負担△ 長時間や重い荷物では肩や腰に負担が集中◎ 舗装路ではキャスター利用で負担が極めて少ない
収納力○(容量は限られるが、柔軟な素材で詰めやすい)◎(大容量で整理しやすく、パッキングが容易)
荷物の保護性能△(布製が多く、衝撃や圧迫に弱い)◎(特にハードケースは外部の衝撃から中身を守る)
適した旅行短期旅行、街歩き中心、アクティブな旅長期旅行、ビジネス出張、お土産を多く買う旅

このように、どちらのバッグにも一長一短があります。そのため、近年では「機内持ち込みサイズのスーツケース」と「小型のリュック」を両方持ち込むスタイルが、多くの旅行者に支持されています。

この方法なら、それぞれのメリットを最大限に活かし、デメリットを補い合うことが可能です。次のセクションから、この「両方持ち」を実現するための具体的なルールを詳しく解説していきます。

機内持ち込みで両方持ち込む国内線のルール

国内線のフライトで、スーツケースとリュックの両方を機内に持ち込むことは、航空会社のルールを正しく理解すれば基本的に可能です。

このスタイルを実現するための鍵は、航空会社が定める「手荷物」と「身の回り品」という2つのカテゴリーをうまく活用することにあります。

日本の多くの航空会社では、乗客一人あたり、規定サイズ内の「手荷物1個」に加えて、ハンドバッグやノートPCバッグなどの「身の回り品1個」の、合計2個まで機内への持ち込みを認めています。この枠組みを利用し、小型のスーツケースを「手荷物」、リュックを「身の回り品」として持ち込むのが一般的な方法です。

一般的な国内線の規定詳細

ほとんどのフルサービスキャリアで共通している規定は、以下の通りです。

  • 持ち込める個数:手荷物1個(例:機内持ち込み用スーツケース) + 身の回り品1個(例:小型リュック)
  • 総重量:上記2つの合計で10kg以内

ここで最も注意すべきは、リュックが「身の回り品」として認められるかどうかです。明確な定義は航空会社によって若干異なりますが、共通の目安は「前の座席の下に収納できるサイズであること」です。

これを逸脱するような大きなリュック(例:本格的な登山用バックパックなど)は「手荷物」と見なされ、結果的に手荷物を2個持ち込もうとしていると判断される可能性があります。その場合、どちらか一方を追加料金を支払って預ける必要が出てきます。

「身の回り品」と見なされるリュックの目安

身の回り品として持ち込むリュックは、あくまで貴重品や機内で必要なものを入れるための補助的なバッグと考えるのが安全です。

薄型でコンパクトなデイパックや、トートバッグに近い形状のものが理想的です。最終的な判断はチェックインカウンターや搭乗ゲートの係員に委ねられるため、少しでも不安がある場合は、事前に航空会社の公式サイトで手荷物に関する規定を再確認するか、問い合わせることをお勧めします。

このルールを理解し、適切なサイズのリュックを選ぶことで、国内旅行の快適性は格段に向上します。空港内ではスーツケースを転がし、搭乗後はリュックから必要なものを取り出す、といったスマートな移動が実現できるでしょう。

機内持ち込みで両方持ち込む国際線のルール

国際線においても、スーツケースとリュックの両方を機内に持ち込むという基本的な考え方は国内線と同じです。「手荷物1個」と「身の回り品1個」の組み合わせが多くの航空会社で認められています。

しかし、国際線では守るべきルールがより複雑かつ厳格になるため、国内線以上に細心の注意が求められます。

特に、近年利用者が増加しているLCC(格安航空会社)は、運賃を安く抑える代わりに手荷物などの付帯サービスを厳しく制限していることが多く、ルールを知らずに空港へ行くと高額な追加料金を請求されるケースも少なくありません。

国際線で特に注意すべき3大ポイント

  1. 重量制限の厳格化:日系の航空会社では合計10kgが一般的ですが、海外の航空会社、特にLCCでは合計7kg以内が基準となることも珍しくありません。スーツケースとリュックの合計重量を、自宅出発前に必ず精密なスケールで測定しておくことが重要です。
  2. 液体物の量的制限:これは国際線特有の最も重要なルールです。国土交通省の案内にもある通り、100ml(g)を超える容器に入ったあらゆる液体物(ジェル状、スプレー類も含む)の機内持ち込みは禁止されています。化粧水や歯磨き粉などは、必ず100ml以下の容器に移し替え、それらを容量1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック袋(縦横合計40cm以内が目安)に余裕を持って入れる必要があります。この袋は一人一つまでと定められています。
  3. 航空会社・渡航先ごとの独自規定:手荷物のサイズや重量、個数のルールは、最終的には利用する航空会社が定めています。また、渡航先の国によっては持ち込みが禁止されている品物(食品など)もあります。出発前には、必ず航空会社の公式サイトと、渡航先の最新情報を確認する習慣をつけましょう。

例えば、エールフランス航空では手荷物と身の回り品の合計重量が12kgまで許可されている一方、多くのLCCでは7kgを超えると1kg単位で厳しい超過料金が課されます。

このように、「国際線」という大枠で捉えるのではなく、利用する航空会社の規定をピンポイントで確認し、遵守することが、余計な出費やトラブルを避けるための絶対条件です。

JALの機内持ち込みルール

JAL(日本航空)を利用して旅行する際、スーツケースとリュックの両方を機内に持ち込むためには、同社が定める手荷物規定を正確に理解しておくことが重要です。JALのルールは、搭乗する飛行機の座席数(機材の大きさ)によって、持ち込める手荷物のサイズが異なるという点が最大の特徴です。

まず、持ち込める個数と重量の基本ルールは以下の通りです。

  • 個数:身の回り品(ハンドバッグ、カメラ、傘など)1個 + 規定サイズ内の手荷物1個の合計2個まで
  • 重量:2個の合計で10kg以内

この「合計2個、10kg以内」というルールは、JALを利用する上での基本中の基本として覚えておきましょう。スーツケースとリュックの重さを足して10kgを超えないようにパッキングするのがポイントです。

座席数に応じたサイズ規定

問題となるサイズ制限は、飛行機の大きさによって二段階に分かれています。これは、小型機ほど客室内の収納スペース(オーバーヘッドビン)が小さくなるためです。

飛行機の座席数3辺の合計各辺のサイズ(縦×横×高さ)主な該当機種
100席以上115cm以内55cm × 40cm × 25cm以内777, 787, 767, 737, A350など
100席未満100cm以内45cm × 35cm × 20cm以内E70, E90, DH4, AT4/7など

重要:上記のサイズ寸法には、スーツケースのキャスター(車輪)やハンドル、外部ポケットなどの突起部分も全て含まれます。購入時に表示されている「本体サイズ」ではなく、必ず「総外寸」を確認してください。(参照:JAL公式サイト 手荷物について

このルールで特に注意が必要なのが、乗り継ぎの場合です。例えば、羽田から大型機で出発し、地方空港で小型機に乗り継ぐ旅程の場合、全区間を通して最も小さい機材の規定(この場合は100席未満のルール)に手荷物を合わせる必要があります。

最初の便では持ち込めても、乗り継ぎゲートでサイズオーバーを指摘され、追加料金を支払って預けなければならなくなるケースがあるため、旅程全体の機材を確認しておくことが賢明です。

ANAの機内持ち込みルール

ANA(全日本空輸)の機内持ち込み手荷物に関するルールも、基本的な考え方はJALと非常に似ています。スーツケースとリュックの両方をスムーズに持ち込むためには、ANA独自の規定、特に搭乗機の座席数に応じたサイズ制限をしっかりと把握しておくことが不可欠です。

ANAが定める個数と重量の基本ルールは、以下の通りで、これはJALと共通です。

  • 個数:身の回り品(ハンドバッグ、ノートパソコン、カメラなど)1個 + 規定サイズ内の手荷物1個の合計2個まで
  • 重量:2個の合計で10kg以内

座席数別のサイズ規定

ANAのサイズ規定も、JALと同様に飛行機の大きさによって2種類に分かれています。国内の主要空港間を結ぶ幹線では主に100席以上の大型機が、地方路線では100席未満の小型機が使用されることが一般的です。

飛行機の座席数3辺の合計各辺のサイズ(縦×横×高さ)主な該当機種
100席以上115cm以内55cm × 40cm × 25cm以内B777, B787, A321, B737-800など
100席未満100cm以内45cm × 35cm × 20cm以内DHC-8-400, CRJ700, ATR42/72など

重要:ANAの規定でも、サイズにはキャスターやハンドル部分が全て含まれます。保安検査場に設置されているサイズ測定用のゲージに収まることが持ち込みの条件となります。規定を超える手荷物は、保安検査場を通過する前にカウンターで預ける必要があります。(参照:ANA公式サイト 機内に持ち込めるサイズとルール

ANAを利用する際も、eチケットの控えなどで自分の搭乗便の機材(機種名や座席数)を事前に確認することが、当日空港で慌てないための最も確実な対策です。

特に、セールなどで安価な航空券を予約した場合、予期せず小型機での運航となることもあります。普段お使いの機内持ち込み用スーツケースが、100席未満の規定(3辺合計100cm以内)もクリアしているか、一度メジャーで測っておくと、今後の旅行でも安心して利用できるでしょう。

リュックを「身の回り品」として持ち込む場合は、前の座席下に収まるコンパクトなものを選ぶという原則は、どの航空会社でも共通です。

飛行機にリュックサックは何個まで持って行ける?

「リュックサックを飛行機に持ち込みたいが、一体何個まで許されるのか?」この疑問に対する最も正確な答えは、「リュックサックが航空会社の定める『手荷物』と『身の回り品』のどちらに分類されるかによって決まる」となります。

個々のアイテム(リュック、トートバッグなど)で考えるのではなく、航空会社の規定する手荷物の「枠」で考えることが重要です。

前述の通り、JALやANAをはじめとする多くのフルサービスキャリアでは、以下の「1+1」のルールが基本となっています。

機内持ち込み可能な手荷物 = 規定サイズ内の「手荷物」1個 + 「身の回り品」1個

このルールを基に、リュックの持ち込みパターンを考えると、主に以下の2通りが考えられます。

パターン1:リュックをメインの「手荷物」として持ち込む

これは、旅行のメインバッグとして中型以上のリュックサックを使用するケースです。航空会社が定めるサイズ規定(例:3辺の合計が115cm以内)を満たすリュックを「手荷物」として1個持ち込みます。

この場合、手元にはまだ「身の回り品」の枠が1個残っているため、さらに小さなハンドバッグや、ノートパソコンケース、お土産の紙袋などをもう1つ持ち込むことが可能です。

パターン2:小型リュックを「身の回り品」として持ち込む

これは、メインの荷物をスーツケースにする場合の一般的なスタイルです。機内持ち込みサイズのスーツケースを「手荷物」として1個持ち込み、それとは別に、貴重品や機内で使うものを入れた小型のリュックを「身の回り品」として持ち込みます。これが、多くの人が実践する「スーツケースとリュックの両方持ち」の正体です。

注意:「リュック2個持ち」は原則として認められない

例えば、40リットルの登山用リュックと、20リットルのデイパックというように、明らかに「手荷物」サイズに該当するリュックを2つ同時に機内に持ち込むことは、個数制限(1+1)を超過するため、原則としてできません。

もしどうしてもリュックを2つ持ちたい場合は、一方がメインの「手荷物」、もう一方が誰が見ても「ハンドバッグやポーチの代わり」と認識できるような、非常に小さなサイズである必要があります。この判断は現場の係員に委ねられるため、基本的には避けるべき組み合わせと言えるでしょう。

荷物が多い場合は、素直に一つにまとめるか、片方を預け荷物にすることを検討してください。

スーツケースとリュック両方使いの疑問を解決

  • スーツケースとリュック両方で海外旅行は可能?
  • 預け荷物はリュックでもいいですか?
  • ビジネスシーンでスーツにリュックはだめですか?
  • 便利なリュックにもなる2wayキャリーバッグ
  • スーツケースとリュック両方の賢い使い方まとめ

スーツケースとリュック両方で海外旅行は可能?

海外旅行において、スーツケースとリュックの両方を持って行くスタイルは、単に可能なだけでなく、旅の快適性と安全性を大幅に向上させる、非常におすすめの方法です。

この「デュアルバッグ・スタイル」は、多くの経験豊富な旅行者が採用しており、特に複数の都市を周遊する場合や、公共交通機関を多用する旅でその真価を発揮します。

このスタイルの最大の利点は、荷物の役割を明確に「分離」できる点にあります。それぞれのバッグに入れるべきものをあらかじめ決めておくことで、移動中や観光中の利便性が劇的に変わります。

理想的な荷物の役割分担

  • スーツケース(拠点用バッグ):衣類、下着、洗面用具、靴、ガイドブック、お土産など、滞在先のホテルに到着するまで基本的には使わないものを収納します。これは「旅のクローゼット」と考えると分かりやすいでしょう。
  • リュック(行動用バッグ):パスポート、財布、航空券(eチケット)、スマートフォン、カメラ、モバイルバッテリー、常備薬、羽織るもの一枚など、絶対に紛失してはならない貴重品や、移動中・観光中に頻繁に出し入れするものを収納します。

この分担により、空港や駅での移動中は、全ての貴重品が自分の背中にあるという安心感が得られます。そして、ホテルにチェックインした後は、重いスーツケースは部屋に置いたまま、身軽なリュック一つで観光や食事に出かけることができます。

これにより、街中でのフットワークが軽くなり、より多くの場所を訪れたり、アクティブな体験に参加したりすることが容易になります。

戦略的な選択:機内持ち込み vs. 預け荷物

このスタイルを取る際、次に考えるべきは「どちらを機内に持ち込み、どちらを預けるか(あるいは両方持ち込むか)」という戦略です。

  • 両方機内持ち込み:荷物が比較的少ない短期旅行(3~4泊程度)で有効です。到着地の空港で預け荷物を待つターンテーブルでの時間を省略でき、ロストバゲージのリスクもゼロになります。ただし、両方のバッグが航空会社の機内持ち込み規定(サイズ、重量、液体物)をクリアしている必要があります。
  • スーツケースを預ける:荷物が多くなる長期旅行や、ワインやお酒、化粧品など液体のお土産をたくさん買う予定がある場合には必須の選択です。機内ではリュックだけで身軽に過ごせ、荷物管理の負担が軽減されます。

ご自身の旅行計画を基に、どちらの戦略が最適かを見極めることが、この便利なスタイルを最大限に活用するための鍵となります。

預け荷物はリュックでもいいですか?

はい、航空会社のカウンターで、リュックサックを預け荷物(受託手荷物)として預けることは全く問題ありません。預け荷物はスーツケースでなければならない、というルールは存在しません。

バックパッカーをはじめ、多くの旅行者がリュックを預けて旅をしています。しかし、その際にはハードタイプのスーツケースとは異なる、リュック特有の性質に起因するいくつかの注意点を理解しておくことが、トラブルを未然に防ぐために非常に重要です。

リュックの多くは柔軟な布製であり、頑丈なフレームを持つスーツケースと比較して、外部からの衝撃や圧迫に対する保護性能が低いのが実情です。空港のベルトコンベアや貨物室では、荷物が投げられたり、他の重い荷物の下敷きになったりする可能性があるため、それに備えた対策が必要になります。

リュックを預ける際の4大注意事項

  1. 精密機器・割れ物は絶対に入れない:ノートパソコン、カメラ、タブレットなどの電子機器や、瓶詰めのお土産、陶器などの壊れ物は、たとえ衣類で包んだとしても預け荷物には絶対に入れないでください。これらは万が一破損しても補償の対象外となることがほとんどです。必ず手荷物として機内に持ち込みましょう。
  2. ストラップ類の固定:リュックのショルダーストラップ、ウエストベルト、コンプレッションストラップなどが長く垂れ下がったままだと、空港の荷物搬送システムの機械に巻き込まれ、ストラップが引きちぎれたり、バッグ本体が破損したりする原因となります。預ける前には、全てのストラップを可能な限り短く締め、バックルを留め、余った部分はテープで固定するか、専用の収納ポケットにしまい込むなどの処理を必ず行ってください。
  3. 防水対策の徹底:駐機場などで荷物が雨に晒される可能性はゼロではありません。濡れて困る衣類、書籍、書類などは、あらかじめ大きめのビニール袋や防水スタッフバッグに入れてからリュックに収納することで、浸水のリスクを大幅に軽減できます。
  4. 防犯・セキュリティ対策:外側のアクセスしやすいポケットには、貴重品はもちろん、価値のあるものを入れないようにしましょう。メインコンパートメントのジッパーは、南京錠やワイヤーロックで施錠することで、盗難のリスクを減らすことができます。

より万全を期すなら、リュック全体をすっぽり覆うことができる「レインカバー」や「トランスポートカバー」をかけてから預けるのがおすすめです。これにより、ストラップの引っかかり防止と、汚れや軽微な傷からの保護、そして防水性の向上という複数の効果が期待できます。

ビジネスシーンでスーツにリュックはだめですか?

「スーツにリュックを合わせる」というスタイルは、かつてはカジュアルすぎるとされ、ビジネスシーンでは敬遠されがちでした。しかし、働き方の多様化やビジネスカジュアルの普及に伴い、現在では一概に「マナー違反」とは言えなくなっています。

重要なのは、TPOをわきまえ、ビジネスの場にふさわしいリュックを正しく選ぶことです。

このスタイルが市民権を得た大きな理由は、ノートPCやタブレット、多数のガジェットを持ち運ぶのが当たり前になった現代のビジネス環境にあります。

重い荷物を片手で持つショルダーバッグやブリーフケースに比べ、両肩に重量を分散でき、両手が自由になるリュックの機能性は、多くのビジネスパーソンにとって大きな魅力です。

スーツに合わせる「ビジネスリュック」の選び方

ただし、どんなリュックでも良いわけではありません。スーツスタイルを崩さず、相手に失礼な印象を与えないためには、以下の要素を満たす「ビジネスリュック」を選ぶ必要があります。

要素推奨される仕様避けるべき仕様
素材上品な光沢のナイロン、バリスティックナイロン、本革、高品質な合成皮革カジュアルなコットンキャンバス、アウトドア用の派手なポリエステル
ブラック、ネイビー、ダークグレー、チャコールなどのダークトーン原色や蛍光色、奇抜な柄物
デザイン薄型で自立するスクエア型、ミニマルで装飾の少ないデザイン丸みを帯びたアウトドア形状、多数のストラップやコードが付いたもの
ロゴ控えめなもの、またはロゴがないもの大きく目立つブランドロゴ

リュックを避けるべきフォーマルな場面

機能的で便利なビジネスリュックですが、今でも使用を避けるべきフォーマルな場面は存在します。

  • 重要な契約や役員クラスが出席する商談
  • 金融機関や法律事務所など、特に格式を重んじる業界の顧客訪問
  • 就職活動の面接
  • 冠婚葬祭や式典への参加

このような場面では、伝統的なブリーフケースやビジネスバッグを選ぶのが無難です。また、リュックで顧客先を訪問する際は、建物に入る前に背中から降ろし、手で持って歩くのが基本的なビジネスマナーです。TPOを見極める判断力が、ビジネスパーソンとしての評価にも繋がります。

便利なリュックにもなる2wayキャリーバッグ

「舗装された道では楽に転がしたいけれど、階段や石畳では背負って軽快に動きたい」??そんな旅行者の願いを叶えるのが、「リュックにもなる2wayキャリーバッグ」です。

このバッグは、スーツケースの利便性(キャスターと伸縮ハンドル)と、リュックの機動性(ショルダーストラップ)を一台に集約した、ハイブリッドな旅行カバンです。

このバッグが最も輝くのは、旅の途中で移動環境が大きく変わるような旅行です。例えば、近代的な空港から電車に乗り、到着した先が歴史的な旧市街である、といったシーンでその真価を発揮します。

2wayキャリーバッグが活躍する具体的なシーン

  • 舗装路ではキャリーとして:空港の広大なターミナル、駅のコンコース、ホテルの廊下など、平坦な場所では重さを感じることなくスムーズに移動できます。
  • 悪路や段差ではリュックとして:ヨーロッパの美しい石畳の路地、駅の乗り換えで現れる長い階段、舗装されていない田舎道など、キャスターが使えない場面では、背負うことで両手を使いながら安全に、そしてスピーディーにクリアできます。
  • 観光中の利便性:旅先で荷物を一時的に預けられず、持ち歩く必要がある場合でも、背負うことで両手が自由になり、写真撮影や食べ歩きなどを存分に楽しめます。

まさに理想的な旅の相棒に見える2wayキャリーバッグですが、その多機能性と引き換えに、いくつかのトレードオフも存在します。購入前には、これらのデメリットを十分に理解しておくことが後悔しないための鍵となります。

購入前に検討すべきデメリット

  • 重量の問題:キャスター、ハンドル、フレームといった機構が追加されている分、同じ容量の純粋なリュックサックと比較して、本体重量が1kg以上重くなることが一般的です。背負うことを前提とするならば、この「基礎重量」が許容範囲内かどうかが最も重要なチェックポイントです。
  • 背負い心地:多くのモデルは、あくまで緊急時や短時間背負うことを想定しており、本格的な登山用リュックのような厚いショルダーパッドや、腰で荷重を支えるウエストベルトを備えていない場合があります。背負い心地は製品によって大きく異なるため、可能であれば実際に試着してみることをお勧めします。
  • 収納スペースの形状:伸縮ハンドルがバッグの内部に収納される構造上、底面が完全にフラットにならず、凹凸があるモデルが多いです。パッキングの際には、この凹凸をうまく避けるか、タオルなどを詰めて平らにする工夫が必要になることがあります。

これらの特性を理解し、ご自身の旅のスタイル(特に「転がす」と「背負う」の比率)と照らし合わせて選ぶことで、2wayキャリーバッグは他に代えがたい最高のパートナーとなるでしょう。

スーツケースとリュック両方の賢い使い方まとめ

この記事を通じて解説してきた、スーツケースとリュックを両方活用し、旅を最大限に快適にするための要点を、最後にリスト形式でまとめます。

  • 旅行バッグはスーツケースかリュックか、旅の目的や期間で選ぶ
  • 機動力重視ならリュック、収納力と保護性能ならスーツケースが優位
  • 国内線・国際線ともに「手荷物1個+身の回り品1個」の機内持ち込みが基本ルール
  • スーツケースを「手荷物」、小型リュックを「身の回り品」とするのが両方持ちの基本戦略
  • JALとANAでは、搭乗機の座席数が100席以上か未満かで機内持ち込みサイズが変わる
  • 特に100席未満の小型機は規定が厳しく、乗り継ぎの際は要注意
  • 機内持ち込み手荷物の総重量は、2個合計で10kg以内が国内線の一般的な基準
  • LCCは手荷物ルールが特に厳格で、予約時に料金プランの確認が必須
  • 海外旅行では、貴重品を入れるリュックと衣類を入れるスーツケースの分担が安全で快適
  • リュックも預け荷物にできるが、精密機器を入れずストラップを固定するなど破損対策が必要
  • スーツにリュックを合わせる際は、色・素材・デザインを意識したビジネス用を選ぶ
  • 2wayキャリーバッグは、舗装路と悪路が混在する旅で非常に便利な選択肢
  • ただし、2wayキャリーバッグは通常のリュックより重いというデメリットを理解しておく
  • 国際線では100ml以下の容器と透明な袋に入れる液体物ルールを必ず守る
  • 最終的には、自分の旅行計画に最も合ったバッグの組み合わせを考えることが重要
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この記事を書いた人

はじめまして、あつしです。「なんとなくで選んで後悔してほしくない!」という想いで、元販売員の知識と経験をこのブログに詰め込みました。

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